商工会加入のきっかけ

　民間企業で約30年、レース製品の企画や製造に従事してきました。もっとたくさんの方にレースの良さを知ってもらいたいという思いがあり、赤磐市に移り住み、独立開業しました。開業後は不安でしたが、商工会の会員になっている方から商工会への加入を勧められて、加入しました。

現在の事業について教えてください

　レースの元になる絵は若い県内在住のイラストレーターやテキスタイルデザイナーの方々に描いていただき、素材は近江の麻や綿ローン、ウールガーゼなど天然の素材を使用し、赤磐市にある西日本に唯一残る刺繍レース織機を使って製造、刺繍レースの販売をしています。レースのカット販売や手作りのレース洋服や小物を作成して店舗やオンラインネットショップ（ハンドメイドマーケットminneミンネ）で販売しています。
　また、イベントや展示会への出展や自身でも企画をし、県内外で展示会を開催して、レースの魅力を発信しています。

商工会をどのように活用しましたか？

　コロナ禍でネット販売が増加したことで、お客様から「実店舗にも足を運びたい」という声をいただいたこともあり、店舗改装を考えていたところ、商工会の方から「小規模事業者持続化補助金」のことを教えてもらい、挑戦してみました。事業計画作成のサポートを受け、申請したところ見事採択され、また、採択後は商工会のフォローもあって、事業の実施もスムーズに対応することができました。

　申請の際の事業計画書の作成は、現状の分析や今後の事業展開を複数回に渡るメールなどのやり取りで一緒に考え、計画書に落とし込みを行いましたが、特に難しかったのが収支計画の立て方です。根拠を持った数字の計画の作成の考え方は本当に勉強になりました。また、申請には必要な書類も多く大変でしたが、一緒に確認ができたことで、スムーズにできました。

　その他にも商工会ではいろいろなセミナーを開催していますが、最近ではインボイスのセミナーに参加しました。

それによってどのような成果が出ましたか？

　補助金は、過去不採択になったことがあり、苦手意識や正直不安だったのですが、商工会の方から「一緒にやってみましょう！」と後押しがあって、チャレンジしたことで採択をいただくことができました。採択をいただいたときは本当にうれしかったです。
　
　事業計画の作成では、現状の把握と、将来の目標ができたため、今後の事業がやりやすくなったように思います。店舗改装で壁面陳列棚を設置したことで、狭い店内を有効に使え、買い物がしやすく、ネットショップで当店を利用された県外のお客様も店舗にご来店くださって、お褒めの言葉を多くいただいています。
　計画を立てて取り組めたことで、当初自分が考えていた以上のものが出来上がったように思います。

商工会の支援を受けての感想

　事業をしていると、自分だけでは解決ができないことがあります。
　新しいことにチャレンジする際には補助金を活用できると負担も少なくなるのと事業計画を作成できたことで、自身の事業を客観的に見ることができました。経営に関することの相談は今後も商工会を活用したいです。